こんにちはマッド菜園ティストHI-Dです
アントシアニンと言えばブルーベリーの
ような嘘っぱちが出回っていますね。
世の中にはブルーベリーに匹敵するほど
いや、それ以上にアントシアニンが含ま
れているフルーツが沢山あります。
今回はそんなフルーツ達についての
お話しです。
【ブルーベリーについて】
とりあえずまずブルーベリーについてのお話し
から始めましょう。ツツジ科スノキ属の植物
ですね。
なんだかブルーベリーだけを特別扱いする傾向
がありますが、そもそもブルーベリーと呼ばれる
ものも1種類ではなく、数種類の総称であること
を知らない人も多いでしょう。
最も高品質だとされるノーザンハイブッシュ系
(Vaccinium.corymbosm)は、酸度が低く糖度が
高く果実が大きい。ただし暑さに弱く低温が続
かないと花芽をつけない、土壌適応性が狭く
酸性土壌を好む。
次に知られるのはラビットアイ系(Vaccinium.vi
rgatum)ですが、これは熟す前に赤く染まるこ
とからラビットアイの名前があります。
糖度や酸度などはかなり品種によりますが
新しいものではノーザンハイブッシュに匹敵
するほどのサイズの果実を付けるタイタンと
いう品種もあります。
基本的には土壌適応性が高く、アルカリ性の
土壌でも育つ場合もあり、実際酸性とアルカ
リ性のどちらを好むかはハッキリしない種類
ですね。
取りあえず鉢植えなら鹿沼土と赤玉土が主体
の土を利用すれば問題ありません。おすすめ
の品種は丈夫で年を経るごとに品質が高まる
ノビリスあたりですね。
ノーザンハイブッシュとラビットアイの他に
サザンハイブッシュと呼ばれる種類がありま
すが、これはサザンハイブッシュの品質で
ラビットアイ並に土壌適応性が高い品種とし
て開発された系統で、
サザンハイブッシュには2タイプが存在します。
まず簡単に作られたサザンハイブッシュはラビ
ットアイとノーザンハイブッシュの交雑で生ま
れた5倍体の品種です。
ただ5倍体は稔性が低い場合が多く花粉が機能
しない場合があり、更に突然死が多い傾向に
あるとも言われています。
そのため5倍体ではなく4倍体のサザンハイブッ
シュが好まれ、ほとんどのサザンハイブッシュ
は4倍体として作られていると思います。
4倍体のサザンハイブッシュを作るには
まずラビットアイと2倍体の野生種を交配して
4倍体雑種を作り、それをノーザンハイブッシ
ュに交配すれば完成です。
要約すると
ラビットアイが6倍体なので、4倍体であるノー
ザンハイブッシュと交配すると5倍体雑種が
生まれますが、一度2倍体である野生種と交
配すればラビットアイから3、野生種から1
を受け継ぎ4倍体雑種が生まれます。そこに
4倍体であるノーザンハイブッシュを交配す
ればラビットアイとノーザンハイブッシュ
の遺伝子を持つ個体が生まれます。
他にもグラウンドカバーなどに利用される
ローブッシュ系と言われる背の低いブルー
ベリーが存在しています。
純国産の野生種にもブルーベリーの仲間が多く
存在しています。中でも有名なのはクロマメノ
キだと思いますね。クロマメノキは樹高が低く
果実はラビットアイ並に大きく育つ植物です。
国内でラビットアイとクロマメノキの交雑が
行われており、5倍体だとされているので
クロマメノキは4倍体の種類なのでしょう。
ほかにもノーザンハイブッシュとの交雑が行わ
れているので、ブルーベリーの交雑には使い易い
種類だと思われます。
他にはシャシャンボがあります。シャシャンボは
沖縄など南方系の種類で低温要求などもなく、暑さ
に強いため栽培がしやすい種類ですね。
ブルーベリーとの交雑も行われており、雑種は果実
のアントシアニン含有量が従来品種より高いとされて
います。今後暑さに強いブルーベリーが生まれると
したらこのシャシャンボが利用されたものになると
思います。
ナツハゼという種類もありますが、これはブルーベリー
との交配が出来ませんでした。よく似た名前のアラゲ
ナツハゼという種類は絶滅危惧種ですが、ブルーベリー
にそっくりなので、おそらくはブルーベリーの品種改良
に利用しやすいと思います。
クロウスゴやオオバスノキなどもブルーベリーに似てい
ますね、カクミノスノキなどは果実が真っ赤で美しい
種類です。
【ハスカップについて】
ハスカップは北海道に生えていることが有名です
ね、ハスカップはブルーベリーよりアントシアニ
ン含有量が高いとされますが、問題は苦みを持つ
個体がいることです。
日本で品種改良が始まりつつある植物ですが、日本
の品種は苦味がないように選抜されています。
逆に海外でハニーベリーと呼ばれている品種たちは
どちらかというと生産性が重視されており、本場の
品種だと果実のサイズが3~4センチにもなる事があ
ります。日本のハスカップの倍ですね。
ハスカップの苦味がどのような苦味かというと苦い
という苦味では無く、表現しづらいのですが大島桜
の果実と同じ苦味ですね。
本州にはウグイスカグラと呼ばれる赤実で小粒ですが
甘味の強い種類も存在しています。ドイツのハスカッ
プのアイスベアと交雑させてみましたが、なかなか
開花してくれません。
【ブドウ】
日本の野生のブドウにはアントシアニン含有量
が高い種類が多く、特にエビヅル群のものは
アントシアニン含有量が高いことで知られてい
ます。
エビヅルとは別種ですが、リュウキュウガネブ
という沖縄の野生種は特に研究が進められており
マスカットオブアレキサンドリアとのハイブリッ
ドが作られています。
ハイブリッドは香川大農学部の望岡教授によって
開発され、香大農R-1という名前で知られます。
飲みやすいが健康機能性が高いワインを作るため
に生まれたようで、ワインも販売されているので
興味のある方は試してみて下さい。
教授に果実を送っていただき味を確かめましたが、
見た目や皮の分厚さはリュウキュウガネブそのもの
で、味はマスカットオブアレキサンドリアに近い
感覚でした。ただ熟度にもよるのかと思いますが
頂いた果実はマスカット香がほとんど感じられなか
ったので、どちらかというとロザリオビアンコに
近い味わいだったと思います。
ジュースやアイスなどに利用しても美味しい品種
かも知れませんね。ブドウの機能性成分として知
られるレスベラトロールもかなり多いと思われます。
レスベラトロールはブドウがカビ類に対しての
免疫として作る物質だとみられているので、カビ害
に強いリュウキュウガネブの血を引いている香大農
R-1には期待できますね。
口を真っ黒にしながら桑の実を食べた記憶
がある人は少なからずいるでしょう。その
色素がアントシアニンですね。
クワはかなりアントシアニン含有量が高い
種類だと思います。海外の品種は糖度が低く
糖度10程度のものが多いですが、
日本のクワは野生のものでも糖度20を余裕で
超えるのでメロンより甘いですね。
最も甘いとして知られるのはゼルベベヤズと
いう品種ですが、これは白実なのでアントシ
アニン含有量は低いと思われます。
四季なり種、大実種、高糖度種があるので
品種改良しようとすればまだまだ改良が可能
な種類ですね。トライしてみて下さい。
四季なりで大実で高糖度な品種を作ればかな
り売れると思います。ただクワは発酵させる
とスモーキーな香りになるので醸造酒には
使いにくいと思います。
クワを発酵させたものは豚肉の調理に使うと
美味ですね。
【その他】
その他のものとしてはブラッドオレンジのモロ
やラカンマキなども面白いですね。
モロはかなりの赤黒さですが、糖度が低く全然
甘味が無いのでフルーツとしてはタロッコのほう
が味が良いです。ただタロッコはそれほど色素が
濃くないのでブラッドというほどブラッドでは
ありません。
糖度が高くモロに負けないほど黒いブラッドオレ
ンジを作れば世界的に売れるかも知れません。
ラカンマキはカシューナッツの様に実の下に種が
ある実を付ける面白い植物ですが、甘味があり
色素が濃いのでアントシアニン含有量も高いと
思います。生け垣や庭園、寺などに植えられて
いる事が多いですね。
世界一アントシアニン含有量が高いとされる
植物には黒クコがあります、黒クコはかなり
高価に取引される植物で、栽培方法が確立
されて畑で栽培しやすくなれば大金を稼げる
かも知れません。トライしてみて下さい。
【終わりに】
アントシアニン含有量が高いフルーツは
結構存在します、ブラックラズベリーや
ブラックベリーもそうですね。
日本のクロイチゴよりもブラックラズベ
リーの方がアントシアニン含有量が高い
とされています。
ブルーベリーだけではなく、こんなに
選択枝はあるので、アントシアニンを
フルーツから摂取したい人は参考にして
見て下さい。

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