やっほー
みなさんお元気デスカ?
最近なんか種苗法改正の見送りについての話題をよく見るですね。
種苗法の改正について改悪だという記事が真っ先にかかれていたが、
それを見たのか女優だか歌手だかどっちだかわからん柴崎コウというお嬢さんが種苗法改正反対ツイートをしました。
それはすぐ消されたのだけれど
先週あたりに"柴崎コウが種苗法改正反対したから種苗法改正が見送りになった"みたいな記事が拡散されてまた話題に、
ただ実際のところ種苗法改正は全く改悪でもなんでもなく、今まで名ばかりの種苗法でしかなかったものに意味が生まれただけの話しなんだよね。
改悪という人は種子の自家採種禁止について騒いでいるが、そもそも比較的新しい登録品種が規制されるだけで、従来の未登録品種や登録切れの品種には全く関与がない。
ダンサーだか格闘家だかわからん須藤元気とかいうマッチョが、伝統農業を守るために種苗法に反対しているような事を言っていたが、伝統品種は全く規制されないのでマッチョが反対する意味はない。マッチョは日本語読めるなら種苗法改正法案の内容調べてよく読んだ方がいい。
それから山本太郎とかいう海パンやろうの動画では種子島のサトウキビ農家が種苗法改正に反対している動画があった。
その動画は在来品種から黒糖にして味が良いものを改良した黒海道という新しい品種を栽培している農家さんの話しらしいが
まぁこの時点で間違いがあるはずだ。
実は僕も2~3年前に黒海道を入手して色々調べ尽くしていたのでわりかし詳しい。食ったしね。
黒糖にして味が良いものというよりは
在来品種はほとんどウイルスに犯されているので糖度が上がりにくい、そして沖縄ではないため冬が来るまでに糖度が上がる品種が欲しい。
この2点から生まれたのが黒海道だったと記憶している。
そして在来品種はそもそもシネンセ種なので黒糖にならず、和三盆になるサトウキビだ。
それを糖度が上がり易く高収量の沖縄のサトウキビである黒糖用になるオフィシナルム種と交配したものだったはず。
黒海道は本土で冬までに糖度が高まるというハイブリッド品種なはず。
まぁ、そんな間違いはどうでもよいが
その動画では黒海道の自家増殖について許諾料を払わなければならなくなる!農家の負担が増える!改悪だ!
というウルトラマン太郎の主張がありました。
でも考えてみてください。
許諾料を高額にしてただでさえ少ない日本の農家さんが栽培してくれなくなったら困るのは育成者です。農家の負担になるほどの許諾料をとる育成者は日本ではいないでしょう。
利用されない品種は消えるのみですからね。
そしてもう1つ考えてみて下さい。
農家の皆さんも考えてみて下さい。
その黒海道をつくり出すために種が異なる2種の開花時期を合わせ、開花したら自家受粉をふせぐため雌しべを傷つけないように花がとれないように母株の雄しべを慎重に1つ1つむしりとります。
そのあと父株が開花したら雄しべを採り花粉を取ります。それを1花1花受粉させていき、種子ができるまで育てます。
種子が出たら種を蒔き、1株1株葉を採取して雑種であるかを調べます。
それを何十、何千という数やるわけです。
雑種化に成功した個体を見つけたら何年かかけて栽培し、データをとり、選抜していきます。
そしてようやく1つの品種が生まれ、それをまた品種登録及び販売するために何年かかけて大量に増殖する必要があります。しかも毎年品種登録料、商標登録料で合わせて6万近くとられるはず。
これだけ苦労して作り上げた品種の増殖に許諾料払いたくないっておかしくないですか?
新作のスマホ使ってるのにスマホ代払いたくないって言ってるのと同じですよね。
いままでそれが許されていたのがおかしいと思いません?
しかも従来品種のほとんどは許諾料いらないわけで、型落ち品のスマホは今まで通りスマホ代払わなくて良いわけですよ。
どこが改悪なんでしょうね。
今まで無意味だったものに名前通りの意味が生まれるだけ。
まぁ、そんな事はどうでもいいのですよ。
僕の理論としては
自家増殖の許諾料払いたくないってんなら自分で自分の品種作れば良いだけじゃね?
他人の品種使っておいて文句言ってんな。
という話です。
僕は品種改良をする人なので気になる人はTwitterでもインスタでもチェックして下さい、たまに雑草とか虫とかキノコ食べます。魔族なのでそれほど人間に興味がないためフォロバはあまりしません。人の心とかよくわかりません恋愛相談しないで下さい。好きな食べ物は心臓が好きです。
僕の交配はほとんど種間交雑を主としているので、普通の品種にはなりません。地方の皆さん特産品種にいかがですか?笑
ただ、個人なため増殖できる数が限られているのでご了承下さい。
許諾料くれて自分で増殖するよ!って人がいたら最高なのだ。
サクッとメリクロンしちゃって下さい。
あれ?今日なんの話しだっけ。
そうそう、種苗法改正反対で御輿にかつがれたっぽい柴崎コウのYouTubeで味噌作りの動画があったんだよね。
マジヤバい、ヤバいくらいキッチンが綺麗でヤバい
…羨ましい。
大豆を洗って茹でて潰して、塩と麹混ざったやつ入れて容器に移して熟成って感じでしたね。
みんな手作り味噌には麹を入れるようだが、麹が何をする菌だか知っているだろうか?
知らない人は家に帰って"もやしもん"全部読め
アニメ全話見ろ。
はい、麹はデンプンを分解して糖にかえます。
まぁ、そんな事はどうでもいいのですよ。
だって味噌作りに麹いらないもの。
遥か彼方いにしえの時代から君たち日本人は味噌を手作りしてきた。
日本酒が好きな人はわかると思うが、麹を作るのはかなり手間がかかりプロでも難しい。
つまりいにしえの時代では味噌作りに麹は使わなかったのだ。
ではとりあえず紹介していくが、ほとんど柴崎コウの味噌作りと変わらない。
まず大豆の種類
色々試した結果サトウイラズという大豆の味噌が一番美味い。麹はデンプンを糖に変えるが、サトウイラズは名前の通り糖度が高い大豆だ。
なんと茹で豆の糖度がアールスメロン並みの激甘大豆だ。
そう、次に洗って茹でます
よく親指と小指で挟んで潰れる柔らかさになるまで煮込むと良いと言うが、ペーストになる柔らかさならなんでも良い。
ここまでは柴崎コウ殿下と変わらないですが、ここから先が異なります。
第一麹買ってるのに手作りっておかしくね?
麹使うなら麹も作れよ。
と思うので麹を作るのがめんどいため僕は一切麹を使いません。
次に茹でた大豆を潰して玉にします。
形や大きさは適当で大丈夫、小さいほど乾燥が早くカビがつきにくくなる。
ちょうどよくカビるサイズを自分で見つけていくのが良いでしょう。
次に吊るします。
吊るす場所は室内が良いが冬ならあまり気にしなくて良い。強いていえば雨が当たらない場所で虫が湧かない時期にやるのが良い。
吊るす期間は2~3ヶ月程度。
この時点でカビるが、そのカビが麹の代わりになる。というか麹もこれでつくのだ。
本来こういった味噌を玉味噌と呼ぶ。
ただ九州より南の人はフラバスという毒性の強い麹がつく場合があるので注意だそうだ。
吊るし終わったら砕いて加湿して
カビの胞子はできるだけ洗い流します。
加湿して味噌くらいの柔らかさになったら塩を10~13%加えて容器に入れて、表面をラップで保護します。
砕いた時に味噌玉のなかがカビだらけのことがありますが、大丈夫、それが標準です。
ピンクのカビと黒いカビがついてたらおそらく失敗なのでポイしましょう。
通常はやや茶色っぽいウグイス色の胞子をばらまく麹の仲間がつくことが多い、吊るしている間は塩分がないのでペニシリウムが優勢になることはない。食べてみて強烈な苦味がなければひとまず成功である。
そしたら最後に、2~3ヶ月熟成させれば完成である。
見た目は赤味噌な感じだが、あまり赤味噌のような特殊な香りではなく旨味が強い美味しい味噌だ。
これはサトウイラズだが、他の品種で作った味噌の中にややカビ臭さが強く出るものがいくつかあった。
そこで調べてみると、カビ臭さが強く出る品種は大体糖度5とかの甘味が弱いタイプの品種で、おそらくデンプン含有量が高いためにカビの生育が旺盛になったのだろう。
ただ、熟成するとカビ臭さはある程度消えるので問題ありません。
そう考えると甘味の薄い大豆でやる場合には吊るす時の玉を小さくして、乾燥しやすくすることでカビを抑えると良いかもしれない。
まぁそんな感じなので味噌作りには本来麹はいらないが、甘味の強い大豆のが熟成が短期間でもカビ臭さが出ない。
ちなみにコウジイラズという大豆があるが、これは麹がなくとも茹でただけで味噌汁の香りになる味噌の香りをもつ大豆だ。
ということで甘味の強いサトウイラズと、麹がなくとも味噌の香りがあるコウジイラズを交配して
麹のいらない玉味噌専用品種を作りたい。
サトウイラズの甘味にコウジイラズの味噌の香りがプラスされれば無麹味噌のクオリティが更に上がるのではないだろうか?
とりあえず言えることは
味噌は塩と大豆と水だけで作れる。